人生に正しい人生・まちがった人生がないのと同じぐらい、インプロにも正しいインプロ・まちがったインプロはないし、音楽にも正しい音楽・まちがった音楽はない。あるのは自分がこうしたいという人生、こうしたいというインプロ、こうしたいという音楽だけだ。
私が考えるインプロ指導者・音楽指導者の仕事は、自分が正しいと考えるインプロ・音楽を生徒にさせることではなく、生徒がこうしたいというインプロ・音楽を生徒ができるようにサポートすることだ。
たとえインプロや音楽の専門家であっても、生徒のやることに対して、あれは良くない、あれはちがう、あれはダメだと、上から目線で言わない方がいいように思う。たとえそれが合っていたとしても、そんなふうに聞いた生徒がうれしいと思ったり、もっとインプロ・音楽を続けたいと思ったりするだろうか。
生徒が意見を求めてきたときにはじめて、「聞いてくれてありがとう。どうしたいと思うの?それならこうしてみたらいいと私は思うよ。でもこれはひとつの意見で正解は人それぞれだから、自分でいろいろと試したり、考えたりしてみたらいいと思うよ。」と伝えられたらいいなと思う。
(2019/8/1)