即興哲学第20回 開場から開演まで

キース・ジョンストンがつくったカンパニーである、カルガリーのルースムースシアターのショーを観に行くと、開場から開演まで次のような光景が見えます。全部開いている舞台奥の幕。丸見えのセットや衣装、小道具。そして、セットのソファーに座って談笑しているキースと出演者たち。

また、BATSでシアタースポーツに出たときは、開場すると、「舞台上でウォーミングアップして」と言われ、開演までの時間、お客さんの前でウォーミングアップをしました。

このように、開場してから開演までの時間、舞台の裏側を丸見えにしたり、舞台の上で役者がくつろいだりすることがよくあります。

お客さんにとっては、舞台の裏側、生の役者を全部見ることによって、これから始まるのが本当に即興なのだという感じが出てきます。また、役者にとっては、お客さんの前にいること、舞台の上にいることに慣れることによって、舞台の怖さを軽減させる効果があります。

即興実験学校のショーでも、開演までの間、出演者が舞台(といっても畳ですが‥‥)の上でおしゃべりしてる様子が見られると思います。どうぞ、そんな出演者の姿も楽しんでください。

(2002/7/24)