即興哲学第35回 Pixarでのインプロワークショップ その3

Pixarでのワークショップについての続きです。ワークショップに参加しているのは、アニメーターだけでなく、ストーリーをつくる人、プログラマー、事務職の人などさまざまです。ただ、演劇の経験がある人はほとんどいません。みんな、ごくふつうの人という感じです。

この日のワークショップは、サンキューゲームやマジックボックス、連想など、想像力に関するゲームが中心でした。ゲームの間には、Rebeccaが記憶のメカニズムの話などゆっくり時間をかけてやっていました。ダイゲームでは、参加者の娘さんであるカタリナちゃんが、大人たち顔負けの大活躍でした。

ワークショップ終了後、Pixar Universityの校長である。Randy Nelsonさんにインタビューをしました。彼は次のように言っていました。「Pixarに集まっている人たちは創造的な人ばかりである。でもその創造性は個人の創造性。でも、映画は集団でつくるものである。インプロは、創造性を持つ人たちが協力しながら集団で創造するやり方を教えてくれる。」

Pixarの代表作「モンスターズ・インク」のストーリーは、Once Upon a Timeというインプロのゲームからつくられたそう。Pixarではインプロはとても大切なものになっているようです。

(2003/5/7)